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太陽光+蓄電池は「いる?いらない?」我が家が“両方見送った”理由【8.6kW+12.7kWh・見積り307万円】

太陽光発電と蓄電池のイメージ

注文住宅の打ち合わせで、多くの人が一度は悩む「太陽光発電と蓄電池を載せるかどうか」。我が家も最後まで悩み、複数パターンで試算までしました。検討したのは 太陽光8.6kW+蓄電池12.7kWh(見積り307万円)。この記事では、これをなぜ最終的にどちらも見送ったのかを、正直にまとめます。

結論:我が家は太陽光・蓄電池とも「見送り」ました

「元が取れない」と言い切りたいのではありません。決め手は、補助金でほとんど埋まらないまま初期費用がのしかかること、回収できる頃に“交換費用”という次の出費が重なること、そして電気代がタダになるわけではないことでした。

※補助金は2026年9月時点の公式情報。交換費用などは一般的な相場(目安)です。制度・金額は変わるため、最新は各公式でご確認ください。

我が家が検討した構成

まず、我が家が見積もりを取っていた構成はこちらです。決して小さな容量ではありません。

項目検討していた内容
太陽光発電8.6kW(10kW未満の「余剰売電」タイプ)
蓄電池12.7kWh
見積り(太陽光+蓄電池セット)307万円
前提太陽光+蓄電池セット+オール電化

10kW未満なので、余った電気を売る「余剰売電」タイプ。近年は売電単価が下がっているため(※2025年度の買取価格は10kW未満でおおよそ15〜16円/kWh前後)、「売って儲ける」より「自分で使う(自家消費)」で元を取る時代になっています。

理由①:初期費用がとにかく高い(307万円)

まず立ちはだかったのが初期費用です。我が家の見積りは、太陽光8.6kW+蓄電池12.7kWhのセットで307万円でした。(一般的にも太陽光+蓄電池は300〜500万円規模になります。)

補助金で多少下がる…と最初は期待していました。ところが、後述のとおりその補助金がほとんど当てにならないのが実情。つまりこの307万円が、ほぼ丸ごと住宅ローンに上乗せされるインパクトです。ここで一度、大きく立ち止まりました。

シバ
シバ

300万円って、家の他のオプション(床材・造作・外構…)が何個も入る金額だよ。ここは本当に慎重に。

理由②:補助金でもほとんど埋まらない

「太陽光・蓄電池は補助金がたくさん出るから実質もっと安い」——よく聞く話です。我が家(神奈川県横浜市)でも国・県・市の制度を調べました。“紙の上の金額”はそれなりにあります。

補助元制度・単価(令和8年度)我が家の場合(制度満額の目安)
国DR補助金(電力の需給調整に協力すると出る、家庭用蓄電池向けの国の補助)最大60万円/太陽光パネル本体への国の直接補助は基本なし蓄電池 最大60万円
神奈川県太陽光 7万円/kW+蓄電池 15万円/台7万円×8.6kW+15万円=約75万円
横浜市(YGrEP)太陽光 1.5万円/kW(上限6万円)+蓄電池 12万円分6万円+12万円=18万円分

ここだけ見ると「合計150万円くらい出るのでは?」と思えます。ところが、現実はまったく違いました。

⚠️ “もらえるはず”の補助が、実際はほぼ取れない

  • 神奈川県(最大75万円)=先着で即終了。令和8年度は第2期の受付が開始日の2026年9月7日に予算到達し、その日のうちに締め切り(第1期も早期終了)。着工のタイミングでは、まず間に合いません。
  • 国のDR補助金(最大60万円)=予算満了で受付終了。毎年ごく短期間で埋まり、確実には当てにできません。
  • 横浜市の18万円=現金ではない。キャッシュレスポイント/商品券での還元(郵送申請は商品券のみ)。しかも先着・予算上限方式です。
  • 太陽光パネル本体への“国の直接補助”はほぼゼロ。

つまり、307万円に対して確実に見込める補助は、良くて横浜市のポイント十数万円分ほど。

「補助金で実質半額」どころか、現実には初期費用のほとんどが自腹。これが、見送りを決定づけた大きな理由の一つになりました。

💡 補足:東京都で建てるなら「結構アリ」かもしれない

ここまでは我が家(神奈川県横浜市)の話。でも同じ設備でも東京都なら補助金がケタ違いで、結論が変わり得ます。令和8年度の東京都は、家庭用蓄電池が10万円/kWh・上限120万円/戸(我が家の12.7kWhなら上限120万円に届きます)。神奈川県の「蓄電池15万円/台」と比べて桁が違います。さらに新築の太陽光も12万円/kW(3.6kW以下・上限36万円)+10万円/kW(3.6kW超)の補助があります。

しかも東京都は予算規模が令和8年度で約1,012億円と巨大で、受付も原則「予算がなくなるか2027年3月末まで」。神奈川県のように受付初日に即終了…とはなりにくいのも大きな違いです。

ざっくり、307万円に対して東京なら、蓄電池だけで上限120万円、さらに太陽光の補助も乗るため、合計150万円規模が実際に取れる可能性が高い。ここまで効くと回収の見え方はガラッと変わります。東京で家を建てる人なら、太陽光+蓄電池は十分に「アリ」——つまり住む自治体で結論が変わるのがこの設備の難しいところです。

※金額・受付状況は2026年9月時点。東京都・神奈川県の公式情報、横浜市YGrEP、国のDR補助金情報を参照しています。補助金は毎年内容が変わり、地域差が大きく、先着で早期終了することもあります。必ず各公式の最新情報をご確認ください。

理由③:回収できる頃に「交換費用」が重なる

複数パターンで試算すると、初期費用の回収見込みはおおよそ15〜25年後でした。「じゃあ回収後はお得じゃないか」と思いきや、ちょうど同じ時期に“寿命による再投資”が発生するのが問題でした。

交換が必要なもの寿命の目安交換費用の目安
パワーコンディショナ(パワコン)
発電した電気を家庭で使える形に変換する機器
約10〜15年約20〜35万円
蓄電池 本体約10〜15年(保証15年前後)約100〜200万円(容量が大きいほど高い)

「やっと回収できた」タイミングで、蓄電池の交換に再び100万円超。

これでは「回収してもまた振り出しに戻る」ことになりかねない——。補助が出ないことと合わせて、我が家にとって大きな引っかかりでした。

理由④:オール電化+エコキュートで追加コスト

太陽光+蓄電池を活かすなら、ガスをやめてオール電化にするのが定番です。昼間の太陽光でお湯を沸かせるエコキュートと相性が良いからです。ただ、このエコキュートも安くありません。

設備費用の目安寿命
エコキュート(本体+工事)約40〜60万円約10〜15年

これも10〜15年で交換が必要。つまり 太陽光・蓄電池・エコキュートという「寿命10〜15年の高額設備」が、3つとも同じ時期に更新を迎える構図になります。回収と交換がぐるぐる回り続けるイメージが、どうしても拭えませんでした。

理由⑤:「電気代タダ」にはならなかった

「太陽光+蓄電池を入れれば電気代・ガス代がタダになる」——もしそうなら、多少高くても踏み切ったと思います。

でも試算してみると、真夏に一日中エアコンをつけっぱなしにするような使い方だと、発電+蓄電だけでは賄いきれず、結局は電力会社から買う電気が発生します。得られるのは「ゼロ」ではなく「削減」。この期待値のズレも、見送りを後押ししました。

クロ
クロ

営業さんの試算は“条件のいい前提”で出がち。補助金・交換費用まで入れて、自分の暮らし方で計算し直すのが大事だにゃ。

じゃあ、誰なら“採用アリ”なのか

念のため、これは「太陽光・蓄電池はダメ」という記事ではありません。次のような家なら、採用メリットが出やすいと感じます。

💡 採用が向きやすい人

  • 日中も家に人がいて、自家消費率を高くできる
  • もともとオール電化にするつもり
  • 停電・災害への備えを重視する(金銭的な元取り以外の価値を置く)
  • 東京都など補助が手厚い自治体で建てる(例:東京都は蓄電池だけで上限120万円・予算も巨大で受付も長い)
  • 屋根が広く・南向きで発電効率が高い

⚠️ 見送りも十分アリな人(=我が家タイプ)

  • 共働きなどで日中に家をあまり使わない
  • 初期費用・ローンをできるだけ抑えたい
  • 「元を取れるか」を最重視する

まとめ

📝 この記事のまとめ

我が家は「補助金でほとんど埋まらないまま307万円がのしかかり、回収できる頃に交換費用が重なり、しかも電気代がタダになるわけでもない」という試算結果から、太陽光・蓄電池ともに見送りました。大事なのは、補助金・パワコン・蓄電池・エコキュートの“交換費用まで含めて”自分の暮らし方でシミュレーションすることです。

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よくある質問

Q. 補助金を使えば実質もっと安いのでは?

A. 制度上は国・県・市を合わせると大きく見えますが、金額の大きい国・県の補助は先着で数日〜即日に予算終了し、確実には当てにできません。横浜市の分も現金ではなくポイント/商品券です(2026年9月時点)。「補助ありき」で計画すると、もらえなかったときに厳しくなります。ただし東京都など一部の自治体は例外的に手厚く、話が変わります(本文の補足を参照)。

Q. 太陽光だけ(蓄電池なし)なら採用アリ?

A. 初期費用が下がるぶんハードルは低めです。ただし売電単価が安い今は、「昼間の自家消費」でどれだけ使えるかがカギになります。

Q. 蓄電池は災害用に欲しいのですが?

A. 金銭的な元取りとは別軸の価値です。「停電時の保険」として割り切れるなら十分に選択肢になります。

Q. 後から追加できますか?

A. 可能ですが、屋根や配線の準備がないと割高になりがちです。将来載せる可能性があるなら、新築時に「載せられる準備だけ」しておく手もあります。

筆者アイコン

運営者:シバ&クロ(注文住宅 施主)

横浜で35坪の注文住宅を建てた施主(2026年進行中)。実際の見積もり・体験をもとに発信しています。

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